税理士ってどうやってなるの?―4つの道のり―

税理士試験

税理士になるために、そろそろ専門学校への申し込みを始めている人もいるのではないでしょうか。

毎年8月に行われる税理士試験に向けて、既に合格した科目がある方も、9月から気合いを入れ直す時期ですね。

ただ、税理士試験に合格するだけが税理士になるためのルートではありません

今回は、税理士になることができる4つのルートについてご紹介します。

こんな人に読んでほしい

☑ 税理士になりたいけど、何から始めればいいのかわからない。

☑ 税理士試験を受けているけど…5科目合格するまでに心が折れそう…

☑ そもそも将来の進路が決まっていないから参考にしたい。

税理士になるための4つのルート

税理士になるためには、税理士試験に合格するという方法以外があるのはご存じでしょうか。

実は、税理士試験を5科目合格するいわゆる”官報合格”に辿り着く方法以外にも税理士になることができる方法が大きく3つあります。

つまり、合わせて4つのルートがあることになります。

(1) 税理士試験に官報合格する

(2) 税理士試験に3~4科目合格+大学院を修了して1~2科目免除

(3) 公認会計士、弁護士などの資格と同時に税理士資格を取得する

(4) 国税専門官として一定期間以上勤務する

ただし、会計・税務に関する業務に2年以上従事して初めて税理士登録をすることができます

(1) 税理士試験に官報合格する

税理士試験をコツコツ受け、5科目合格すること。

これが王道ルートです。

税理士試験の受験科目は全部で11科目ありますが、自由に5科目選べるわけではなく、必須科目2つ選択科目3つに合格する必要があります。

必須科目は簿記論と財務諸表論という「会計学に属する科目」2科目です。

選択科目では「税法に属する科目」から3つ選択することになりますが、3点ほど制約があります。

①法人税法又は所得税法のどちらかは必ず選択しなければならない。

②消費税法を選択した場合、酒税法を選択することができない。

③住民税を選択した場合、事業税を選択することができない。

ただし、税理士は公認会計士などと違い、誰もが受けられる試験ではなく、受験資格が定められています。

自分が既に受験資格を有しているのかは必ず確認してくださいね。

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官報合格を目指すメリット①:働きながら受験しやすい

官報合格を目指すメリットは2つあり、1つは働きながら目指しやすい点です。

税理士試験は1科目から受験することができ、また合格に有効期間のようなものはないため、自分の生活に合わせて勉強を始められます。

税理士試験の受験対策講座を開講している専門学校では、平日夕方や土日に開講してるところもあり、会社帰りや休みの日に集中して通うことで仕事と勉強の両立が可能です。

官報合格を目指すメリット②:転職活動の幅が広がる

官報合格を目指すメリットのもう1つは、転職活動の幅が広がる点です。

既に資格を有してることで、一部科目合格者や業界未経験者では応募できない求人に応募することができます。

税理士試験の合格率は科目・年度ごとに異なりますが、多くは9~20%ですので、難関を潜り抜けた実績も評価につながると考えられます。

官報合格を目指すデメリット:時間がかかる

税理士試験の合格率はだいたい15%前後です。


(引用:国税庁HP)

1発で合格することは容易ではなく、5科目合格するまでに10年以上費やすことも珍しくありません

相当な時間と体力と精神力を必要としますので、官報合格を達成する前に挫折する人も少なくありません。

(2) 税理士試験に3~4科目合格+大学院を修了して1~2科目免除

官報合格って難易度が高すぎて、税理士になるのは無理だ…

って思った方。諦めるのはまだ早い!

税理士になるためには、大学院で修士論文を書いて修士を取得し、その論文を国税審議会に認定してもらうことで、税理士試験の科目が一部免除されます

”一部”というとぼんやりしていますが、どの科目を免除するかによって免除できる科目は異なります。

① 会計学科目を免除する場合

簿記論又は財務諸表論どちらか1科目を免除

∴会計学科目1科目+税法科目3科目=4科目合格でOK

② 税法科目を免除する場合

税法科目のうち2科目を免除

∴会計学科目2科目+税法科目1科目=3科目合格でOK

大学院に通うメリット:官報合格を目指すよりも近道な可能性大

修士論文を書くことは決して簡単なことではありませんが、官報合格を目指すよりも税理士になるまでの道のりは近い可能性が高いです。

理由は様々ありますが、例えば、税法科目の免除を目指すために書く修士論文の研究テーマは、既に合格しているor税理士試験で受験予定の科目と同一の内容でも良いとされています。

つまり、法人税法に合格している人が、法人税法に関する規定の研究をして修士論文を書くことでも免除をもらうことが可能ですので、実質会計学2科目+税法1科目の勉強をすることで税理士になることができるのです。

税法はそれぞれ莫大なボリュームがあるので、2科目分の勉強する必要がなくなるというのは、体力・精神の双方の負担軽減につながります。

大学院に通うデメリット:単位を取得しなければならない

大学院に通うということは、当然講義があります。

大学と同様、規定の単位を取得しなければ、修士論文を書いても卒業する(修士号をとる)ことはできません

平日の昼間だけでなく、土日や平日の夕方に講座を設けている大学院や、通信制の大学院もありますが、課題や通学により働きながら通うのはなかなか大変です。

(3) 公認会計士、弁護士などの資格と同時に税理士資格を取得する

既に弁護士又は公認会計士の資格を持っている場合、税理士試験を受けずに税理士になることができます

ただし、日本税理士会連合会に登録することが条件になります。

公認会計士の業務は上場企業などの大規模な企業がクライアントであることが多いですが、税理士登録することで税務業務ができるようになることから、中小事業者に対するサービスの幅が広がり、仕事の安定化を図れるというのがメリットと言えます。

弁護士が税理士登録するメリットとしては、弁護士にも離婚問題や遺産分割などの得意分野があり、税理士の資格を持つことで、税務訴訟に対する強みとなることが挙げられます。

(4) 国税専門官として一定期間以上勤務する

「国税従事者の免除制度」といって、国税専門官として税務署などに一定期間勤務すると、税理士試験の一部又は全部が免除されます

① 税務署に10年以上勤務した場合 ・・・ 税法3科目を免除

② 税務署に23年以上勤務した場合 ・・・ 全科目を免除

国税専門官から税理士になるメリット:税を徴収する側の経験を生かせる

税金を徴収する立場である税務署での勤務経験は、納税者のに手を差し伸べる税理士として非常に重宝されます。

税務調査の入りやすいポイントなどを踏まえた税務申告ができるというのは、税務申告を依頼する顧客に安心と信頼を与えることに繋がるのです。

国税専門官から税理士になるデメリット:税理士になるまでの期間が長い

全科目免除により税理士になる場合、高卒で国税専門官になると、税理士登録が可能になるのは41歳以上です。

税理士試験に合格するよりは確実性が高いですが、人によっては官報合格を目指すほうがより早く税理士の資格を手に入れられる可能性があります

「給料をもらいながら実務経験が積める上、いずれは税理士になれる」という考え方をすれば、メリットと捉えることもできますね。

自分に合ったルートでゴールを目指そう

今回は、税理士試験に合格すること以外の税理士になれるルートをご紹介しました。

同じゴールを目指すなら、より自分のライフプランやキャリアに合った方法を選んで少しでも負担を減らし、プライベートと両立しましょう♪

コメント

  1. […] 税理士ってどうやってなるの?―4つの道のり―税理士になるために、そろ… […]

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